第十二話「不易流行(ふえきりゅうこう)」

第十二話「不易流行(ふえきりゅうこう)」
今回は、不易流行。
不易(ふえき)とは、変わらないもの
流行(りゅうこう)とは、変わるもの
 
  
変わるもの(流行)の中に、変わらないもの(不易)はあったりします。
 
 
川も、川自体は川としてそこにある。(不易)
しかし、そこに流れる水は常に流れ変わり続ける(流行)
  
鴨長明(かものちょうめい)が書いた方丈記(ほうじょうき)にも同様の例えがある。 
 
  
 
 
ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。世の中にある人とすみかと、またかくのごとし。
 
 
 
 
さて、ここでこの一文をまずは、声に出して読んでいただきたい。ゆっくり声に出して読むと、気持ちが良いのだ。 
そう、日本語の響き。我々日本人のDNAだからこそ感じられるものがあるのだ。
意味は分からなくても、ゆくかわのながれはたえずして‥と、読むと心がすっとする。
 
 
 
これだ!古典とは、響きを味わうとより楽しい!理屈も良いが、特に日本の文学は響きを大事にして頂きたい。
 
 
 
 
唱えるのは般若心経も良い。しかし、方丈記も良い。
しかも、意味が響きで何となくわかる。これですよ。
 
 
 
 一応、訳を載せます
(流れ過ぎていく河の流れは途絶えることがなく、しかも、そこを流れる水は、元の水ではない。よどみに浮かんでいる水の泡は、一方では形が消えてなくなり、一方では形ができたりして、長い間そのままの状態でとどまっている例はない。この世に生きている人と、その人たちが住む場所とは、またこの流れと泡のようである。 )
 
易経では、時流に乗るものは、時流に滅びるとある。
 
 
いつも、流行を追いかけていると、いつのまにか流行に滅びてしまう。
 
 
自分の目でよく見てみよう。
自分の耳でよく聴いてみよう。
自分の鼻で嗅いでみよう。
自分の肌で感じてみよう。
自分の舌で味わってみよう。
 
 
自分で実際に感じ尽くし
本物の、不易流行を見極めて生きていきたいものである。人としての不易は、何であろうか。
 
 
人に親切に出来るくらいの、優しさを答えに出来たなら、自ずと流行も生まれるのかもしれない。
 
いつだって上機嫌☆
ニコニコ顔でど真剣( ^∀^)
 
では、今日はこの辺で☆
 
  
 
 
変わるもの 変わらぬものを見つめるは
心の奥の 光なりけり
 
 
 
読んでくださり、感謝してます。ありがとう。
 
 
 
 
坂上太一拝

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